テッサ・モーリス・スズキ『愛国心を考える』


 岩波ブックレットの新刊。テッサ・モーリス・スズキ氏が僕の目に最初にとまったのは、もちろん『日本の経済思想』。これは江戸時代中期から80年代までの日本の主要経済学者の通史であり、玉野井芳郎『日本の経済学』以来登場していなかったといっていい業績であった。視点としては、輸入学問として発展してきた日本の経済学の推移を多様性の受容として描くことにあった。各時代の制度的な変遷との対照もコンパクトにまとめられていてる。僕は中国訳ももっていてその昔、日本経済思想史の授業をやったときに重宝した。今回の著作でも愛国心の日本における起源から丁寧に論を説き起こし、賛否は別にして興味深いものになっている。


 

愛国心を考える (岩波ブックレット)

愛国心を考える (岩波ブックレット)

 河上肇のジャーナリズム by 田中秀臣


 以下のものは『東京河上会会報』74号に掲載されたものです。ただ校正を反映する以前のものですが。会報にはこんな感じの論説が掲載されたり公開講演会のほぼ全発言が収録されているかなり充実した内容のものになっています。


河上肇のジャーナリズム

    • 福田徳三との国民経済論争を中心に--
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 東京河上会の終了したばかり?の公開講演会メモ


 主力行事の東京河上会の公開講演会の過去記録です。今年の6月に行いました。集客は過去最低 笑。まあ、そのためにこのブログを始めたのですが。ただし講演者・参加者ともに濃い面子でした。


 東京河上会公開講シンポジウム

現代版『貧乏物語』

〈講師〉
 岩田正美(日本女子大学人間社会学部教授)
 橋本健二武蔵大学社会学部教授)
 原田泰(大和総研チーフエコノミスト
〈コーディネーター〉
 田中秀臣上武大学ビジネス情報学部准教授)
 

〈日時〉2007年6月15日(金)午後6時30分〜(開場午後6時)(無事終了)


このときの講演会の記録や感想は以下で拝読可能です。


econ-economeさんのブログ
http://d.hatena.ne.jp/econ-econome/20070618

オーマイニュースの講演会取材記
http://www.ohmynews.co.jp/news/20070619/12307

 ル・モンド・ディプロマティーク


 リンク先に置きましたが、田中が「僕の本家ブログでとりあげているメディアではない情報ソースとしてなにが面白いかな」と東京河上会の事務局の方に相談したときに真っ先にあがったのが以下のサイト。


 最近は稲葉振一郎さんのところでも話題になってましたね。リンク先が知らないものばかりで確かにこれはおススメ。


http://www.diplo.jp/

上でふれたリンク集(これは楽しめそう。まだ何も読んでないけどw)

http://www.diplo.jp/link2.html

 河上肇関連ネット情報


有意義なのはリンクやアンテナに置きましたのでご参照ください。


●去年やった河上肇記念講演会(第1回は知ってたけど第2回は存在すらしらない 笑 ボウルズの報告が面白そう)。河上肇を記念する会や講演などはいろんなところで相互に連絡もあまりなく行われているのが実情で、それはそれ分権的にいい 笑


 http://www.kier.kyoto-u.ac.jp/coe21/symposium/2006/kawakami-2006.3.29.html 


第1回は東京河上会の代表幹事である住谷先生が講演されたので当然知っていましたが。


 http://www.kier.kyoto-u.ac.jp/coe21/symposium/2005/kawakami-2005.3.16.html


同じく八木紀一郎先生が主催したと思われる下記のシンポジウムも興味深いもの。


●中国と日本の政治経済学:河上肇記念シンポジウム


 このシンポの報告書は以下で全部読めます

http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/39624